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デンマークの博士課程 その1

最近の私は、企業への就職は完全に諦め、PhD(大学院博士課程、以後、博士課程で言葉を統一します。)のアプライのみに絞って活動しています。とはいえ、博士課程のアプライも、デンマークではある意味求職活動です。

この博士課程、日本の博士課程と似て異なる部分が相当あり、私はアプライどころか、まず自分の博士課程に対する考え方を変えるのに苦労しました。

デンマークの大学で博士課程ポジションに進む場合、主に次の4つの方法があります。

1.大学の出す奨学金に応募し、それをゲットして進学
2.企業が出す奨学金に応募して、それをゲットして進学、もしくは企業に勤めている人が、企業から給与をもらいながら、大学の博士課程にも在籍する
3.大学以外のどこかの機関の助成金や奨学金をゲットして進学
4.授業料と生活費をすべて自費でまかなって進学

1が一番多く、2、3はそこそこいて、4は極めて稀です。そもそもデンマークの大学は、EU加盟国からの学生の学費は無料です。また非EU国からの学生に設定されている年間の授業料は、日本の国立大より高く、とても学生がちょっとアルバイトして払える金額ではないです。なので大学側も、何らかの奨学金をとって入学することを推奨しています。なお、1の場合は授業料は無料、さらに大学から給与が出ます。2の場合も、企業から給与が出ます。学費は企業払いか、大学払いか、折半かはケースバイケース。3は、どこの、どれだけの額の奨学金を得るかによって、生活費も学費もケースバイケースです。

私がねらうものは1です。3もはじめは考えていましたが、今は諦めています。というのは、どこの奨学金も、だいたい半年~1年支給のものばかりで、博士課程の3年分全部をカバーできません。そのため、必ず在籍中にビザの取得に支障が出て、研究に支障をきたすからです。つまり、次々と奨学金をとっていかないと、収入がないことになってビザがおりず、研究打ち切りで退学して帰国もありうるということです。私は研究もして、さらに奨学金のこともビザのことも考えてなんて、器用なことはできません。そこまでリスクを冒して研究したいか?と自分に聞いたら、答えはノーでした。これなら早く日本に帰って、普通に仕事を探したほうがいいです。

話を1に戻します。1は、日本の博士課程に比べたらずいぶん美味しい話に聞こえますが、これは、博士課程の人に対する、大学側のスタンスの違いからきているようです。日本の大学は、博士課程の人は「学生」であり、学びに来ているのだから授業料は自分で払いなさい、というスタンスです。デンマークの大学は、博士課程の人は、大学という名の企業の、「研究職に就いた新米社員」です。新米でもいちおう社員なので、給与も当然もらえるのです。ですので、修士課程までは学生ですが、博士課程からは社員。就業規則があり、食事も学生食堂ではなく、社員食堂(=教授やポスドクの人用の食堂)でとっていいのです。 もちろん産休や育休も取れます。

それでも、スタンスが違ったって、やることは日本の博士課程と同じなら、やっぱり美味しい話に聞こえます。ところが、やることも日本の博士課程と全部同じではありません。(とはいえ、私は日本の大学の内部の事情は、ひとつの大学しか知らないですし、それも10年も前のことなので、今の事情はどうだか分かりません。このへんについてはコメント歓迎です。)まず、授業、実験アシスタント、学士・修士課程の学生の論文指導、試験のジャッジなどが仕事に入ってきます。これらの仕事と並行して、学会へ出席・発表したり、自分の研究を進めて、3年で、3本以上のペーパーと、1本のサマリー論文を書き上げ、認定される必要があります。認定され、所定の口答試験をクリアすれば、晴れて博士号取得です。博士号を取って、一人前の研究者になるように新米社員をトレーニングしていくのが、指導教官の仕事です。

その2に続きます。





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syltetoejsglas

Author:syltetoejsglas
はじめまして。syltetoejsglas (デンマーク語で「ジャムの瓶」の意)です。大学でジャム瓶を使って実験をしていたので、こういう名前です。
現在、デンマークでの大学院生生活を終え、プータロー生活を1年近く大満喫の後、日本帰国。4月から専門職で社会人復帰しています。
このブログは、デンマークなのにデンマーク人にすらデンマークと思われていない(?)デンマーク最北部での野趣あふれる生活を懐かしみつつ、私のいまだ不慣れな日本での日常生活を淡々と綴るものです。

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