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アプリケーション提出。

先週の木曜日、無事に、本命のPhDの募集に対するアプリケーションを送りました。その後、息抜き&ごほうびに、金曜から日曜にかけて、コペンハーゲンで遊んできました。カルチャーナイトで刑務所の中を見学したり、知り合いになった日本の方に、大学の中を紹介してもらったり。面白い体験ができました。お付き合いしてくださった皆さん、ありがとうございました。

さて、今回のアプリケーション提出で、これは問題だろうと思ったことがひとつ、ためになったことがひとつありました。

問題だろうと思ったことは、日本の大学の成績評価基準のことです。今回のアプリケーションを送る際、送り先の大学が、学士・修士時代の成績評価を、デンマークの成績評価スコアに換算しなおして、その平均スコアの申告を求めていました。(注:EU圏内の大学は共通の成績評価基準を持っています。デンマークはその評価基準と別に、独自の評価基準を持っています。)そして、アメリカの大学、EUの大学の成績評価基準から、デンマーク式成績評価基準への換算方法が示されていました。私の場合、修士はデンマークでとっているので問題ないのですが、学士は日本の大学でとっているので、成績を換算しなおす必要がありました。そこで、母校に連絡を取って、成績システムがどうなっているのか、換算表があるのか等を伺いました。驚いたことに、成績評価基準は入学年度によっても違い、大学ごとにも違い、アメリカやEUの成績評価基準に換算する方法も用意していない、とのことでした。私はもう学生にしてはけっこうな年なので、自分の入学年度の成績評価基準が、現在のそれと異なるのは当たり前だと思っています。が、「大学ごとに違う」というのはどういうことだと思いました。これは、日本では国立大学間ですら、統一の成績評価基準を、これまでずっと持っていなかったということでしょうか。これでは私のように、外国の大学院へ進学しようとして困った人もいるでしょうし、そもそも新卒の学生が日本の会社に就職する際も、会社は評価基準の違う成績表を見比べて、採用者を決めていることになります(そもそも成績なんぞ見ていないかもしれない)。では一体何のために成績をつけているのでしょうか。英語を話す云々の前に、もっと簡単にできる国際化があるよなと思いました。今回はしかたなく、私は学士の成績が換算不能な理由を文書にし、修士の成績だけを申告しました。

ためになったことは、アプリケーションの一部として、自分で研究アイデアを出し、おおまかな研究計画を立てて、それをA4・2ページ分にまとめる作業です。前回の記事に書いたとおり、デンマークの大学では、博士課程の学生は「学生」と呼ばれますが、実際は「新米研究者」のあつかいです。研究テーマがすでに与えられていたとしても、そうでなかったとしても、3年の博士課程の中で、独立して研究を進めていく姿勢が重要です。私は、まず応募先でスーパーバイザーになってもらいたい教授を選び、連絡を取って、その教授の研究フィールドに関するホームページのアドレスを教えてもらいました。そこを見て、私の研究したい分野(土壌)の研究がどれほど進んでいるのか、どんな研究がこの先求められるかを調べた上で、まず自分の研究の先の一番大きな目標=一生かけて追求するサイズの目標(例、作物の収量ができるだけ多くなるような土壌の条件を解明して、飢餓をなくす。)をたて、その目標を達成するために何を研究しないといけないか考え、さらにその研究をするために何の小研究をしないといけないか考える…という具合に、どんどん研究対象を小さく、具体化していき、3年で結論を出せるサイズまで掘り下げました。3年で結論を出せるサイズがどのくらいのものかは、過去のいろいろな人の博士論文の目次を見て、感覚をつかみました。4日間ほど、うんうん唸って、たまに外を散歩したりしながら考えぬきました。アイデアをだしたら、そのアイデアを実際に行動に移すために具体的な方法を考えるのですが、これは、アイデアが出た段階でするすると思いついたので、あまり苦労はしませんでした。こうして計画表が出来上がり、修士時代の教授にも見てもらって、「いいねー。」と言ってもらいました。とはいえ、教授は、私がどんなアイデアを持ってきたとしても、きっと「いいねー。」と言ったと思います。これは私がやる研究で、教授の研究ではないからです。採用されるほどの研究アイデアかどうかは、最後は自分で推しはかるしかないのです。ともかく、締め切りの金曜日のぎりぎりまでかかると思っていたアプリケーションは、なんと木曜の午後には提出できてしまいました。

このアプライの結果を待ちながら、あとひとつ、来月締め切りのPhD募集を見つけたので、それに応募して、もう私のPhD探しは終わりでいいかなと思っています。これで、どこかに採用されたら儲けもの。採用されなければ日本に帰ります。1年間だけのデンマーク生活のつもりが、修士課程に行けてしまうわ、自動車免許を取るわ、さわやかニート生活を送るわで、気がつけばまもなく4年になろうとしています。正直なところ、デンマークの暮らしそのものには疲れました。田舎暮らしに疲れたのではなく、自分のことを常に大切にすることを、半ば「強要される」生活に疲れました。このことは、私の頭の中でうまくまとまっていなくて、まだこの場でうまく伝えることができません。それに、日本を外から見ていると、典型的な田舎オバちゃん気質の私はイライラします。微力ながら私の力が、どこかで役に立たないものか?と思うことも多い昨今です。なのでPhDという、先立つ魅力的な目標もなくなったら、もう帰ってもいいだろうと思っています。帰ることになると、出会った人たちとの別れだけがつらいですが…。

人事をつくして、天命を待ちます。どういう結果になっても、それが自分の進む道なんでしょう。
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非公開コメント

No title

先日はお会いできてうれしかったです。今度は是非オールボーに行きますので、そのときには大学も見学させてください。ついでにAaBの試合も観にいきましょう!

アプリケーションでこれだけ自力でこなされたこと自体、十分意味のあることだと思います。わたしは自分で企画を起こしたことがないし、本当よくここまで考えて申請されたな、と感心しました。
もちろん、デンマークでPhDのポストを獲得されることを祈っていますが、日本でも十分いい仕事ができると思いますよ。

No title

初めてコメントさせていただきます。
私は、昨年コペンの大学でPh.D.を取得しましたが、確かに、成績評価表のデンマーク式への翻訳は難点でした。
それにしても、研究計画の策定や博士研究デザインの方法など、非常に綿密に行なっていますね。
syltetoejsglas日本でできること、活躍できる場も多いと思いますが、海外にいるからこそ見えることも沢山あると思っています。syltetoejsglasのような視点を持った方が、デンマークで博士を取得する意味は必ずあると思います。

成功を祈っています。

elsさんへ

コメントありがとうございます。
こちらこそ、先日はお会いできてうれしかったです。ぜひぜひ、大学&AaBの試合を見に行きましょう!北ユランには、スケーエン以外にも風光明媚な隠れおすすめスポットがたくさんありますよ!ご紹介しますね。

結果も何も来ていないのですが、このアプリケーションはとにかく送ってよかったなと思っています。応援、ほんとうにありがとうございました。

mikaさんへ

はじめまして。コメントありがとうございます。

Ph.D取得おめでとうございます。デンマークのPh.Dは「すごい特殊で、すごい大変で、でもすごい楽しい」と私はいろいろな人から伺っているのですが、それを取得されたとのこと、とても尊敬します。

研究計画の策定や博士研究デザインの方法は、修士時代の教授と話す中からヒントを得ました。これも、具体的にこうやったらいい、ということは教授は教えてくれず、常に「自分で考えなさい」です。時々、これはデンマークスタンダードではなくて、この教授のスタンダードではないかと思うこともあります…。

応援ありがとうございます。結果が出ましたら、またブログに書きますね。

成績国際化

成績評価基準が共通のものがある、なんて発想は
無いのが当たり前の国なので、外国にはあるのが
日本の中に居ると気付かないもんなんですね。

逆に、私のように適当に大学の単位をギリギリでとった人間は
きちんとした評価基準だったら留年していたかもしれないです。
しかし、そういったきちんとした評価基準に則っていれば
「自分は紛い物である」と常に心の隅に置きながら仕事している
今のような状況とは違っていたかもな…と思います。
(一夜漬けでなんとか単位をとる癖を今も引きずっている気がして
入社当時の上司の年齢までに、彼のレベルにはなれないと
半分あきらめてしまっている自分に最近気づきました)

英語を話す以外にできる国際化、というのが新鮮でした。
国際化だけでなく、専門分野をきちんと修めた自信につながるいい制度だと思いました。

のりすけさんへ

コメントありがとうございます。

いままで、成績のことでずっと困らないでこられたのは、日本の大学院は入るのに試験があるし、就職には成績よりも人物の人となりや、面接のできや、大学の名前が重視されるからですよね。でも、大学は勉強するところで、その勉強の成果をはかる唯一のものさしが、大学間で異なっていたら、ものさしとして機能していない。のりすけさんのいうように、 「自分は紛い物である」と常に心の隅に置きながら仕事している、という人は意外と多いかもしれないと思うのです。そんなのつらいですよね。

たぶん、ですけどね、共通の成績評価基準が作れないのは、日本の大学がピンキリすぎて、共通の基準を作ると、留年レベルの成績をとってしまう学生がいっぱいいる大学が露呈するからではないかと。個人的には、そういう大学は淘汰されて、世界と張り合えるレベルの大学だけが残って、大学生の数も減ればいい(みんな大卒にするより、高卒でも十分に手に職を持てる環境をふやして大学に行かせない)と思うのです。大学なんて、本当に勉強したい人が、4年間死に物狂いで勉強して、専門分野をきちんと修めて、卒業できたら褒められるくらいの場所でいいと思うのです。大学と大学生が激減して、早くから社会にでる人が増えれば、授業料だってもうちょっと安くできるかもしれないのに。
プロフィール

syltetoejsglas

Author:syltetoejsglas
はじめまして。syltetoejsglas (デンマーク語で「ジャムの瓶」の意)です。大学でジャム瓶を使って実験をしていたので、こういう名前です。
現在、デンマークでの大学院生生活を終え、プータロー生活を1年近く大満喫の後、日本帰国。4月から専門職で社会人復帰しています。
このブログは、デンマークなのにデンマーク人にすらデンマークと思われていない(?)デンマーク最北部での野趣あふれる生活を懐かしみつつ、私のいまだ不慣れな日本での日常生活を淡々と綴るものです。

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