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田舎の学校の現実

知り合いの学校の先生に聞いた話です。

私の住む町のコミューン(市)は、財政難のため、来月末から、27校の国民学校(日本の小学校と中学校を合わせた学校。義務教育機関。)のうち、11校を順次廃校にし、統合をすすめます。学校がなくなるので、先生もリストラされます。デンマークでは公務員のリストラは普通のことです。知り合いが勤める学校も廃校ではありませんが、小学校のみになり、中学校学年を教えている彼は、11月からどこで働くのか分からないし、ひょっとしたらこのままリストラかもしれない、と言っていました。逆に、私の家の近所の学校は、統合先になっていて、11月からは、最も遠いところで15kmほど離れたところに住んでいる中学生達がここに転校するそうです。

自転車で通っても片道1時間かかるのです。列車は走っていないので、おそらくコミューンがスクールバスを出すのでしょうが、遠くに住む子どもたちはやたら早起きしなければならなくなるのは確実です。バスに乗り遅れたら彼らはあっさり学校を休んでしまうでしょうし、学力低下に拍車がかからないか心配です。ただでさえ、ここ2年ほどの間に、うちのコミューンはどの学校も、先生をリストラしてぎりぎりまで減らし、授業時間数を減らし、高学年の子たちが午前中に学校が終わって家に帰るのも頻繁に見かけるようになったというのに。(義務教育でも、授業時間数はコミューンごとに違うのです…。これを知ったときは驚きました。)

でも、なんか納得いかないです。デンマークでは確かに大学まで授業料は無料、加えて大学などの高等教育機関に行く場合は、政府からも返済義務の無い奨学金が借りられる制度が整っています。でも、義務教育の段階で教育の絶対量が落ちていたら、学校へ行きやすい環境がなかったら、子どもは高校や大学へ行ってまで勉強しようと思えるのか、勉強しようと思う意欲があっても、成績が足りるのかと疑問に思うのです。前から「あるのでは?」と言われる田舎と都会の子どもの学力格差ですが、あるのが当たり前になるかもしれません。

それとも、この不況で、人の少ないところにお金を回すのは税金の無駄ということなら、仕方のないことなのでしょうか。何でも仕方ないと思えばそれで問題は存在しないことになりますが、本当にそれでいいの?と思います。
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No title

娘が通っている学校のあるLyngby-Taarbaek Kommuneは、リッチな市と言われながら、教育に関しては最低の予算であるらしいです。
毎日1時半に授業が終わるのに、水曜日は10時登校です。水泳は今年の一年間しかありません。先生一人当たりの授業時間はEUの中でも最低らしいです。本当、教育の根幹となる小学校教育がこの有様で、情けなくなります。
小学校教育が充実してない分親の責任が重くなり、子供によって差がつき、大学に行くひとも少ないのでしょう。もっとも、その中で大学に来る学生は、そんな自由な環境の中でも学ぶ意思をもって進んできたひとたちですから、かなりやる気にみちあふれ、インテリジェンスなんで、わたしもたじたじさせられるくらいですが。
デンマークの教育はいいイメージがありますが、実は脱落者も多く生むシステムになっています。わたしの娘もどうなることやら、、です。

elsさんへ

コメントありがとうございます。
Lyngby-Taarbaek Kommuneもひどいありさまですね。
勉強は、何かを不思議だと思って、もっと知りたいと思って、自発的に「やりたくなる」のが理想だと思うのですが、子ども一人で不思議と思うものを見つけるには限界があります。親が教えることだって、親の趣味でずいぶん偏るはずですし。どんな環境で育ったかでも、子どもが不思議を見つける量も質も異なる。だから、どこで、どんな親の元に生まれても、同じ義務教育が受けられることが重要だと私は思うのですが、デンマークの考え方は違うみたいですね。もし学校で脱落して、やさぐれて、そのまま大人になってしまっても、とりあえず税金でなんとかするからOKなのかもしれませんが。

そんな自由な環境の中でも学ぶ意思をもって進んできた大学生達は、おっしゃるとおり、選りすぐりのインテリジェンスですが、実際は彼らだけでは人数的に、高学歴を要する仕事をカバーしきれてないですよね。いい言い方ではありませんが、国産の質は非常に高いけれど、量産できないぶん、外国産でカバーしてますよね(で、質が国産と違いすぎると文句を言う…。)。

No title

すごく考えさせられる日記でした。
1回読んだだけでは私の頭では消化できませんでした。
やっぱり直面してないからでしょうかね。実態が見えない。

日本の教育現場もひどい有様だと言いながらも
全国統一の学校指導要領があるだけいいのかな、と思いました。
でも、日本にも教育格差はあるのでしょうね。
それが地方によってではなくて「運」によって差が付いてる気がしますが。それは日本でも外国でも同じか。

子供が自分で興味を持つのは理想だけど、偏ってしまう。
親のサポートがあってもやはり親の趣向に偏ってしまう。
そう思うと学校教育って重要だわ、と上記のコメントに納得しました。
授業時間が長いのは当事者である子供たちには不満かもしれないけど、実は幸せなことなんですね。

のりすけさんへ

コメントありがとうございます。返信遅れました。

日本の教育現場って、とくに先生の不祥事が問題になりますが、教育制度自体はうまくできていると思います。全国統一だし、教える内容も広い範囲を網羅しているし、そこはすごいと思います。ただ、子どもが学校にいるうちは、結果が試験でしか評価されないから、教え方が詰め込みになり、先生がどうして勉強するのかを説明する時間もないから、子どもにとって勉強はおもしろくないものになっている。それで、詰め込みはいけないと、教える量をただ物理的に減らしたのがゆとり教育だと私は思っています。日本はいい指導をする塾がいっぱいあるのだから、学校と塾でタッグを組んで、専門指導は塾任せにして、なぜ勉強する、なぜ友人を作るとか、人生訓のようなものを学校で教えるとか、学校の役割を変えてもいいのでは?と思います。

デンマークにいて、学校で教える内容が乏しいというのは本当に恐ろしいなと思った経験がたくさんあります。アジア全体のサイズはヨーロッパサイズで、EUみたいに通行自由だとか、日本は大陸にあるとか、日本語と中国語は同じだとか、本気で思っていたり、ジャガイモは野菜だから、ジャガイモさえ食べていれば他の野菜は食べなくても栄養は足りると言った人がいたり、大学で、化学系でないにしても理科系の学部にいるのに、メタノールとエタノールは同じものでしょ?と言った学生がいたり。彼らは、彼らが専門にしていることに関してはエキスパート。でも、専門外の事は全然知らないんです。日本人が一般常識だと思うレベルのようなことでも。
プロフィール

syltetoejsglas

Author:syltetoejsglas
はじめまして。syltetoejsglas (デンマーク語で「ジャムの瓶」の意)です。大学でジャム瓶を使って実験をしていたので、こういう名前です。
現在、デンマークでの大学院生生活を終え、プータロー生活を1年近く大満喫の後、日本帰国。4月から専門職で社会人復帰しています。
このブログは、デンマークなのにデンマーク人にすらデンマークと思われていない(?)デンマーク最北部での野趣あふれる生活を懐かしみつつ、私のいまだ不慣れな日本での日常生活を淡々と綴るものです。

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