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滞在4年

デンマーク滞在も4年が過ぎ、滞在5年目に入りました。

何でも目新しい、もう日本に帰りたくない、そういう海外生活特有の夢見がちな期間が過ぎ、デンマーク語がそれなりに分かるようになった頃、ちょうど滞在2年になるあたりでしょうか、デンマークの日常の嫌なところが目につくようになりました。それでも帰らなかったのは、デンマークの日常生活は嫌でも、大学は(ハードだったけれど)面白くてしょうがなかったからです。学んだことにつながる仕事もしてみたいと思いました。でも、ここに一生住むことは自分にはできないだろうなと思うようになりました。政治的に無理になったというのもありますが、たとえ政治的に無理じゃなかったとしても、冬鬱にならないよう全力で気をつける生活、美味しいご飯の無い生活、春夏秋冬のはっきりしない生活、高い山のない生活、家族に何かあったときにすぐに日本に帰れない生活、お茶や着物が習えない生活が一生続くのは、やっぱりつらいです。「世界一幸せな国」にいて、自分がいかに、「世界一幸せな国より幸せではないことになっている国」で幸せに育ったのかを思い知らされました。そして、嫌なものばかりが見える時期を過ぎると、嫌なものもだんだん落ち着いて、客観的に見えるようになってきて、良いものに目がいく余裕もできて、私にとっては、ここでの長期滞在はいろいろな意味で良かったのだと思えるようになり、今に至ります。

デンマークは、方向性は違いますが、日本並みに特殊さの際立つ国だと思います。なので、日本のマスコミなどがとりあげるような、何もかもが素晴らしい楽園のような国では決してないです。でも、学ぶべきことは多いです。数々の制度(ハード)の面でも、人のものの考え方(ソフト)の面でも。このことは、今より忙しくなくなった頃に、きちんとブログに書きたいと思います。私なりの滞在のまとめとして。

いま、11月中旬締め切りのPhDの募集に応募するため、某大学の教授にコンタクトを取っています。これはオープン型募集(指導教授をひとり指名して、その教授の監修の元で研究計画を自分でつくって応募するタイプの募集)なので、すごい競争率になるそうなのですが、私はダメもとで応募します。PhDの募集にも、他の求人募集と同じく、リーマンショック前ならありえないほどの人が殺到しているようです。実は、つい先日、9月1日締め切りの、某大学のクローズド型募集(指導教授も、研究プランも決まっていて、その研究プランに近い分野の人だけが応募するタイプの募集)の選考結果がきました。私はこの募集を8月31日に発見して、応募の練習でそれなりの書類をそろえて送っただけだったので、もちろん書類選考落ちでした。驚いたのが応募者の総数。「8つ」のポストに、「1100人」が応募したそうです。それで、選考に時間がかかりすぎて、今になって結果が来たというわけです。デンマーク人の学生も、会社への就職に苦戦しているのでしょうか。あと3つ、結果を待っていますが、いい意味で安心しつつあります。波乱の時代なのだから、PhDに選ばれなくてもこれはもう仕方ないと。学歴食い逃げ(=デンマークのお金で大学に通っておいて、卒業後はデンマークで働かず、たいした税金を納めずに帰国すること)しても、今ならデンマークは仕方ないと思ってくれると。もちろん、応募は一生懸命やりますけれど、なんとしてでもPhDにもぐりこまないと、というプレッシャーがなくなった、ということです。

この11月のPhDの応募がすんだら、次は帰国時期を決めて、それまでに荷物の軽量化と、ネットでできる限りの日本向けの就職活動をします。PhDを取れないと分かったらもう日本に帰らないと、日本でも仕事がなくなって、引きこもり街道まっしぐらです(引きこもれる場所があるだけマシですが)。お茶や着物を習いなおしたいというのも夢のまた夢になってしまいます。生きぬくために、引きこもりだけはなんとしてでも避けなければ。人間、切羽詰ると変に熱いです…。
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No title

頭が整理されて、いい感じですね。

倦怠期、という言葉がありますが
それを過ぎて理解が深まりしっくりくる、ということでしょうか。
石の上にも3年とはよく言ったものですね。
辛抱も大切なのだな、と思いました。

のりすけさんへ

コメントありがとうござます。

石の上にも3年、まさに実感しています。
辛抱は大事。でも辛抱しすぎて自分を潰してもいけない。
その絶妙なタイミングに差し掛かっている気がします。

No title

異文化コミュニケーションの専門家に、上記に書かれているような体験は、異文化にぶつかる人は必ず通る道であるといったような話を聞いたことがあります。私は来た時が最も精神的に大変だったのですが、その後、セオリー通りに(?)この国が好きに、また嫌になり、今はやはりいいところが見えて来るようになりました。ただ、この国に今後永遠に住んでいるかどうかは、わかりません。
「世界一幸せな国」にいて、自分がいかに、「世界一幸せな国より幸せではないことになっている国」で幸せに育ったのかを思い知らされました。というくだり、私も同じ想いです。
ぜひ、Ph.D.で頑張ってもらいたいですが、外国(デンマーク)のことをこれだけ理解している人が、日本で活躍することも、良いことに思えてきます。

mikaさんへ

コメントありがとうございます。返信が遅れました。

そうなんですね。こういう経験は必ず通る道なんですね。よかった、私だけではなかった…(ホッ)。

私の日本人の知人で、デンマークではありませんが、同じく海外に長期滞在した人も、「なんだかんだ、自分にとって、日本ほど住みやすい国はない。」と言っていました。海外に長くいたからこそ、分かったと。

私は、外国で、外国のことも知ったのですが、より自分のことを知ったような気がします。
プロフィール

syltetoejsglas

Author:syltetoejsglas
はじめまして。syltetoejsglas (デンマーク語で「ジャムの瓶」の意)です。大学でジャム瓶を使って実験をしていたので、こういう名前です。
現在、デンマークでの大学院生生活を終え、プータロー生活を1年近く大満喫の後、日本帰国。4月から専門職で社会人復帰しています。
このブログは、デンマークなのにデンマーク人にすらデンマークと思われていない(?)デンマーク最北部での野趣あふれる生活を懐かしみつつ、私のいまだ不慣れな日本での日常生活を淡々と綴るものです。

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